「四スミを狙っていく」という制球のコツ

テレビの番組で、ストライクゾーンの長方形を想定して、そこに縦横に二本ずつの線を引いて、ストライクゾーンを九つに分割して、そこを与えられた球数(3球まで外すことが可能な12球)で全部当ててその板を抜いていくと賞金がもらえるという企画がありました。実際、プロの投手でも、全部ぶち抜いていくというのは、相当至難の業でした。

こうした、ストライクゾーンを九つに分割して、コースを決めていくという発想は以前からありました。特に、リードする捕手は自分が構えるミットの前で、透明のストライクゾーンを意識して構えています。それをさらに、分割してそれで投手に対しての的を作ってミットを構えているのです。

投手はそこをめがけて投げていくのですが、ストライクゾーンを九つに分けるという発想で投球練習をしていくことは、制球力を磨くということからも非常に大事です。特に、「四スミ」と言われている内角、外角の高目と低目のギリギリのところへ投じていくというのは大事なことです。中でも、低目へのコントロールは投手にとっては生命線ともいえるものです。

高校野球などではよくブルペンに打者の膝元、低目ぎりぎりのところにゴムを張っておいて、そのゴムを目指して投げて低目の制球力を磨いていくという練習をしているところもあります。ゴムの位置に合わせて捕手がミットを構えて、左スミ、右スミと打者の内外角の低目いっぱいを突いていく練習をします。

この制球力がつけば、投手としてのピッチングの幅は劇的に広がっていきます。低目にしっかりと投げられれば、実際問題そんなに打たれることはないものです。ただし、そこへ持っていこうとして、腕を振り切らないで「置きにいく」状態になってしまうと、やはりボールそのものに威力がなくなってしまいますし、力なく下へ落ちていってしまいます。最初はショートバウンドになることも恐れずに、思い切って投げ込んでいってみましょう。それが、却って生きたボール、伸びのあるボールを届けることにつながっていくのです。


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